ウェルおおさか 大阪市社会福祉研修・情報センター

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講演会・研修レポート

研修レポート

国際セミナー

「地域福祉を担う新たな福祉〜英国福祉系社会的企業『トパーズ』の実践から学ぶ〜」

講師・通訳 英国福祉系社会的企業『トパーズ』マネジャー ディー・ケンプ
関西学院大学 教授 山本隆
対象 大阪市民、社会福祉関係者等
会場 大阪市社会福祉研修・情報センター 大会議室
日時 10月11日(金)
内容 イギリスでも高齢化が進み、閉じこもりや社会的孤立、認知症高齢者への支援が課題であり、高齢者が地域社会への貢献や社会参加を継続できるよう、予防ワークやコミュニティワークを行い、早期介入と予防的な活動に取り組んでいる事例が報告された。また、サービス改善の基本はデータ収集であり、行政サービスに対する住民の満足度や、至らない場合はどうすれば改善できるのかといった情報と知識を持ってサポートをする意識が大切であると話された。
山本教授は「ランベス区は、「コーポラティブ・カウンシル」(※住民による共同所有をスローガンに掲げて、サービス提供の過程で住民や利用者の参画を推し進める概念)を示し、資源は住民の手にある、自分たちの町の資源は自分たちのものであり、自分たちの意思を持って決定するという哲学を持っている。本日の話はすべて、地に足をついた住民パワーの話である。」と述べた。
ディーマネジャーは「コミュニティというものは弱くてはいけない。しなやかで、強靭な回復力があるコミュニティをつくることがトパーズの目指すところであり、そのために住民のストレングス(強さや長所)を引き延ばすアプローチを行い、ニーズの充足を図っていくことが求められている。」と語り、住民とコミュニティがストレングスを出し合って、資源を減らさず、より強く育成しながら豊かさを追求することが必要であると締めくくった。

■ アンケートから

  • 海外の話を聞くと、日本や大阪の状況を客観的に見れること につながるのはよかった。逆に、日本の地域福祉活動は、海外ではどのように語られ、評価されうるものなのかと思った。
  • イギリスでの実践のお話がうかがえて、その仕組みがすごいなあと思いました。 重くなる前に予防する、柔軟でしなやかなコミュニティをつくる、というところにとても共感しました。