ウェルおおさか 大阪市社会福祉研修・情報センター

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講演会・研修レポート

講演会レポート

社会福祉講演会 第4回
「人を援助すること」の意味を問い直す  ‐これからの福祉人材に求められるもの‐

講師 大阪市立大学大学院生活科学研究科 教授 岩間 伸之
対象 大阪市民、社会福祉関係者等
会場 大阪市社会福祉研修・情報センター 1階エントランス
日時 1月19日(土) 午後2時〜4時
参加者数 202人
内容 前半では、ソーシャルワーカーが実践の根拠とすべきもの(=「変わらないもの」)を明確に説明でき、意識化しておくことの必要性などを説いた。また、実践における「価値(=実践を方向づける理念・思想・哲学)」とは、知識と技術と一体的に遂行されるものであり、実践の根拠となることを強調した。
続いて、支援困難事例を対象とした実践へのアプローチや、問題解決をする主体は本人自身であるという思想などから、対人援助の「本質」について言及。対人援助とは、自己実現に向けた本人の歩みを社会関係というつながりのなかで支えていく専門的な営みであり、援助者としての専門性とは、本人がゴールにたどり着くまでのプロセスに専門的な刺激を与えること(=「中核的価値」)であるとし、その重要性を話した。
その後、中核的価値の派生的価値として、ソーシャルワークの「価値」へのアプローチを説いた。
後半では、社会の制度・仕組みなどが大きく変化するなかで、ソーシャルワーカーも新たなニーズへの対応が求められること(=「変わるべきもの」)について解説。個別支援と地域支援を一体的にとらえること、専門職の徹底的なアウトリーチ、予防的アプローチなどの大切さに触れながら、地域を基盤としたソーシャルワークの展開について話した。
最後に、「大きなうねりのなかで、新たなニーズに対応できる専門性を身につけなければならないが、「変わらないもの」を見失ってはいけない。この2つを意識しながら実践することがこれからの福祉人材の養成においては大事である」と総括した。

■ アンケートから

  • 岩間先生の話を聞かせて頂くたびに、人を援助する事とはどういう事かを改めて考えるきっかけになります。今後の相談業務に活かします。
  • 援助者という立場で自分の価値観の一方的な援助を行ってしまいつつある現状(自分個人ではなく現場全体)をそれを変えて行くきっかけになった。援助者として必要な価値観を得られる講演会でした。
  • 価値の重要性 それを専門職であり続ける為にいつも問い続けなければならないと改めて思いました。実践の中での説明についての意識の必要性もこの機会より今一度振り返る所がありました。
  • 対人援助において必要とされる援助者側の心構えや技術について学ぶ事が出来ました。すぐに実践できるかは解らないですが 少しづつ実践していきたいと思います。